下関市豊浦町:黒井漁業協同組合 観光釣堀 長門市油谷津黄:元乃隅神社(元乃隅稲成神社) 長門市仙崎:道の駅センザキッチン
下関市豊浦町:黒井漁業協同組合 観光釣堀
刺身をお腹いっぱい食べたい・・・。そうだ!黒井に行こう!!というわけで、久しぶりに山口県下関市の黒井漁港にある黒井漁業協同組合か運営する観光釣堀に行ってきました。あいにくの曇り空でしたが、雨は降らずギリギリセーフといった感じ。久しぶりの再訪でしたが、気分転換のドライブには丁度いい距離でした。今回も九州から本州に渡るのに関門トンネルを利用しました。道が新しくなって迷ったり、マラソンの都合で通行止めだったりで少し遠回りしましたが何とか無事に黒井観光釣堀に到着。
手前に生簀が浮いています。奥のテトラポットから伸びた桟橋の先にある生簀が観光釣堀になっています。ガチの釣り人は外釣りか、いかだ釣りで釣りを楽しむこともできます。
私はもちろん観光釣堀で(笑)お気楽にアジを釣る事にしました。昔はよくハマチや鯛も釣って調理してもらいましたが、如何せん大物が釣れてしまうと食べ切れないし料金もそれなりに払わないといけない。最近は専ら精算所で小ぶりなハマチか半身がないか聞くことにしています。
相談の結果、ハマチの半身と小ぶりな鯛をそれぞれ刺身とあら炊きに、吸い物はハマチで調理をお願いしました。追加でご飯とアジフライを注文。さっそく新鮮なアジを釣りに観光釣堀に行きます。
精算所を出てレストランを左に見ながら海へ向かいます。目の前に堤防があり、海風を全身に受け、潮の香りを感じながら堤防を歩いていきます。するとすぐに観光釣堀の生簀に渡る桟橋が見えてきます。生簀には既に先客が沢山いて、子供連れの家族が楽しそうに釣っていました。
生簀の中にはたくさんの魚が泳いでいるのが生簀の上からでも分かります。お値段的に丁度いいサイズが釣れますようにと願いながら竹竿を手渡してもらい、撒餌をパラっと蒔いて餌を付けずに針だけポチャンと投入。底の方まで沈めて暫く待ちます。なんとこれだけで釣れちゃいます。何度かトライして釣れないときは針に餌を付けて投入します。釣りのスリルを少しでも味わいたい方は餌を付けずに針だけ投入してみましょう。
一匹目は針だけで釣れましたが、二匹目がなかなか釣れません。仕方なく餌を付けてチャレンジ、見事丁度いいサイズが釣れました。釣れたらその場ですぐに〆てもらいます。チョット可哀想な気もしますが、すぐに料理するとはいえこの〆をしないと身の締まりなど味が格段に違ってきます。食べることは命を頂くということだと改めて実感しますね。
この釣って〆てもらったアジを精算所に持っていき、ハマチと鯛と合わせて支払います。アジはアジフライにしてもらう事にしました。名前と料理方法を伝えたら隣のレストランで精算所でお願いした注文内容を伝えます。精算所では魚種と重さによって価格が決定し、一旦魚を購入するかたちで魚の代金を支払います。そしてレストランではメニューによって価格が決められて、注文したメニューの代金を支払います。今回はハマチと鯛の刺身、ハマチと鯛のあら炊き、ハマチの吸い物、アジフライ、ご飯を注文しました。
注文をしてから暫くすると料理が運ばれてきました。さすがハマチと言えど大型の魚、半身でもこの刺身の量ですよ。新鮮なお魚の身はプリプリでキラキラ輝いています。
半身ですが頭から尻尾まで全部の部位を刺身で食べられるので、味や歯応えの違いが楽しめて良いですね。頭に近い部位は薄めに切られていてプリプリとした食感。尻尾に近い部位は厚めに切られていて、コリコリとした歯ごたえが楽しめて食べ応えもあります。
背の身は血合いの赤と身の白のコントラストで新鮮さが分かりますね。薄めにカットされ面積が広いのでツマの大根や青シソを巻いて食べたりもできます。さっぱりした味わいで程よい歯ごたえが楽しめます。一方、腹身は厚切りで歯を押し返してくるほどの歯ごたえがあり、脂もよく乗っているので噛むたびに口の中にハマチの旨味が広がります。
鯛の刺身はハマチに比べ淡白で上品な味わいを楽しめます。ハマチとは違った歯ごたえで、噛み始めは柔らかく感じますが噛み切る手前でしっかりとした噛み応えを感じます。鯛の刺身はご飯に乗せて醤油をひと回しかけ、ワサビを少し、熱々のお茶をかけて茶漬けも美味いと思います。
久しぶりにお腹いっぱい刺身を堪能しました。一人で皿の半分近く食べたかな。新鮮な刺身で歯応え抜群だったので、流石に顎が疲れちゃいました。最近は養殖も技術が進んで臭みも気にならないし美味しいです。養殖特有の脂の乗りも管理されていて肥満魚の脂乗り過ぎなんてこともない。天然より程よく脂がのっていて美味しいと感じる人も多いんじゃないかな。
こちらは定番のアラ炊き。ハマチと鯛のアラが入っています。実はアラにこそ美味い身が入っていたりしますよね。カマや脳天の身は刺身ではあまり食べること無いですから。骨と一緒に炊くことで身だけで食べるのとは違う旨みが染みて味に深みが出ます。
そしてこの照り具合、食欲をそそりまくります。白いご飯と一緒にかき込みたくなる衝動を抑えられません。醤油ベースの甘く濃い味付けでご飯が何杯でもいけちゃいます。
アラ炊きの濃い味を楽しんで、また刺身を食べる時には口の中をサッパリリセットしてくれるハマチのお吸い物が最高です。サッパリしていますが飲み込むと喉の奥でハマチの野性味ある味を感じます。飲み込んだ後には鼻孔をゆずの香りが抜けていき何とも落ち着きます。
観光釣堀で釣りあげたアジはアジフライにしてもらいました。釣りたて揚げたてのアジフライにたっぷりとタルタルソースを付けて頂きます。熱々の衣はサックリ、ホクホクしたアジの身から溢れる旨みとタルタルソースの酸味がたまりません。アジのフライは本当に美味かった。アジフライは注文すべきでしょう、お勧めです。
長門市油谷津黄:元乃隅神社(元乃隅稲成神社)
せっかく本州まで来たので、チョット足を延ばして観光することにしました。山口観光は予定していませんでしたが、食事中に何となくそんな流れになり急遽観光地を検索。角島などは何度も行っているので、まだ行ったことのない観光地を探していました。そういえば鳥居が有名になった稲荷神社はまだ行ってないよねという事になり元乃隅神社に行くことになりました。
天気は残念ながら曇りでしたが、日曜日だしCNNの日本で最も美しい場所31に選ばれたりして今やインスタの映えスポットで超人気の観光地となってしまったので観光客は多いだろうと予想していました。Google Earthで道程を確認してもすんなりと行けそうにないことは明らかだったので躊躇しましたが折角ここまで来たのだからと腹をくくって行ってきました。
案の定、車がやっと離合できるくらいの狭い山道をひたすら渋滞に耐えながら徐々に進んでいきます。一部の道には大型の観光バスも通るので誘導員も大変そうでした。渋滞にはまるとUターンするスペースも無いので、とにかく先に進むしかなくなります。
やっとの思いで駐車場に着きました。駐車場は有料の第一、第二駐車場が整備されていますが、かなり混雑していました。流石に観光客が激増して駐車場や周辺環境の整備が整えられたようです。小さいながら駐車場横には土産物屋とトイレも完備されていました。完全に観光地化され便利になったと引き換えに穴場スポット的な風情は感じられなくなっているのは残念だけど仕方ないかな。駐車場入り口付近は誘導員がいるものの混雑しているので運転には十分注意しましょう。
車で元乃隅神社まで来るのに渋滞は嫌だという方はシャトルバスもあるようなのでご利用をお勧めします。詳しくはホームページなどで調べてみてください。
駐車場入り口のすぐ目の前に元乃隅神社入口があって、いきなり眼下に写真で見た光景が広がっていました。高台から海へと続く赤い鳥居は圧巻です。この日はあいにく曇り空でしたが、草木の緑とのコントラストも素晴らしいです。訪れたのは11月初め頃でしたのでススキなど茶色の草木が目立ちますが、新緑の季節の晴れた日には目に鮮やかな景色が楽しめそうです。
元乃隅神社は1955年(昭和30年)に地元の網元だった岡村斉の枕元に白狐が現れ「吾をこの地に鎮祭せよ」というお告げがあり、太皷谷稲成神社(島根県津和野町)から分霊され、元乃隅稲成神社として建立されたそうです。普通、稲荷神社には「稲荷」と書きますが、「稲成」と書くのはそのためなんですね。後の2019年(平成31年)1月に社名が元乃隅神社に改名されたということですが、その改名の理由が面白い。外国人観光客の急増で長い社名が分かりにくいからというのも理由のひとつらしいのです。新社名もおみくじで決めたそう。なんともユニークですね。 社名を変えるって珍しいですが、そもそも元乃隅神社は創建時から宗教法人格を取得しておらず、いかなる法人格も取得していない岡村家が個人的に所有しているものなので、その辺は自由に決められるんですね。知らなかった。
海に向かって100メートル以上ある朱色の鳥居は1987年(昭和62年)から10年かけて奉納されたそうです。意外と最近なんですね。 さっそく鳥居のトンネルをくぐって行きます。さすがに歴史も浅く、観光地として整備されているので足場はコンクリートで歩きやすい。ただし、鳥居のトンネルをくぐってすぐに一部急で足場が悪くなる場所があるので注意して進んでいきます。
階段を下るのに疲れたら途中、鳥居のトンネルを反れて景色を展望できる場所もあるので休憩を入れつつのんびりと進んでいきます。鳥居のトンネルの中盤からは緩やかなスロープになっています。鳥居のトンネルの中から見てもこの景色は圧巻ですね。特別な場所に向かっているぞと実感させる効果も抜群。
あっという間に123基の鳥居をくぐってトンネルの終点に到着。上から眺めた時に結構距離があるなと思いましたが、想像よりずっと早く到着しました。 鳥居のトンネル内は周囲が赤かったのですが、鳥居のトンネルを出ると目の前が開け、今度は空と海の青が広がっています。このコントラストと開放感がたまりません。
下から見上げても123基の鳥居の赤と緑のコントラストが素晴らしい。今でこそ整備されて参拝しやすくなっていますが、昔は何もなくここに来るだけでも大変だったんじゃないかと思えます。 鳥居の出口付近は広く平らな場所があり、皆さん自由に歩き回ってリラックスされていました。ここなら記念写真も撮影しやすいかな。
鳥居を抜けた先には広場があって、その先に龍宮の潮吹きがあるのですが、足場の悪い崖を登って行かなくてはなりません。皆さんが通られるコースは大まかに3コース。 左手の崖の際を登っていくコース。このコースはかなり危険です。登る際には大きく足をあげて段差を登って行かなくてはならない上に崖の際なので足を踏み外すと崖下に落ちてしまいます。 中央のスロープ状の場所を登っていくコース。足場は悪いですが注意しながら登れば比較的安心できるコースです。登りの終盤に足場が狭く急になる場所があるので最後まで気を抜かずに登りましょう。 右側から迂回して登るコース。お子様や体力に自信のない方、お年寄りはこのコースをお勧めします。このコースを通る方が多いのか、踏み固められて比較的平らな場所が多いのでヒールのある靴でもギリ登れます。登頂直前に段差があるので注意。
見事登頂すると眼前には龍宮の潮吹きと海が広がっています。崖下から拭き上げてくる海風が心地よかった。崖の上にも柵などは設置されていないので足を踏み外さないよう注意してください。
龍宮の潮吹きとは波が荒い日に長い年月で波によって削られ出来た海蝕洞に波が打ち付けられると海水が勢いよく吹きあがる現象のこと。この日は残念ながら穏やかな凪で、龍宮の潮吹は見ることが出来ませんでした。
元乃隅神社が建つ場所は意外にも断崖絶壁の上でした。駐車場側からでは全く気づきませんでしたが、こんな場所に建ってるんですね。ここから眺める断崖絶壁は壮観でした。海が荒れた日には凄い波しぶきが上がるんでしょうね。
因みに左から登頂を目指す危険なコースというのはこの道を通ります。道幅は人ひとりが通れるほどしかなく、かなりスリリングです。もちろん手すりや柵などはございません。(汗
元乃隅神社に来たらぜひ挑戦したい賽銭の投入チャレンジ。裏参道出口付近にある大鳥居の中央上部(高さ約4m)に設置されたかなり小さ目な賽銭箱。「日本一入れづらい」とも言われる賽銭箱に見事賽銭を投げ入れることが出来れば願いが叶うかも。 宮司さんの「何か面白いことを」という発想から設置されたそうで、特別いわれや習わしがあるわけではないのも個人所有の自由さからですかね。鳥居下に落ちているお賽銭を見ても難易度が分かるってもんですよね。是非、願い事をしながら挑戦してみてください。
帰りに御朱印も頂いてきました。御朱印は社務所などでお願いするのではなく、お守りなどと一緒に小さな建物の中に陳列されていて、好きなものを選んだら料金箱にお金を投入するスタイルでした。 白狐のイラストが可愛い御朱印は印刷されたものが準備されていて、種類5~6種類あったかな。私は幸せになりたい、福よこいと願って2種類頂きました。偶然ですが、やっぱり私は幸福になりたいんだなと・・・。御朱印の日付は自分で記入します。とくに御朱印代として奉納金額は表示がなかったので2枚分として千円を奉納させていただきました。
長門市仙崎:道の駅 センザキッチン
元乃隅神社を後にして更に足を延ばして仙崎にある道の駅センザキッチンに行きました。いつの間にやら立派な施設が出来ていました。敷地内に立つ金子みすゞの記念碑を見てはじめて以前ここに来たことがあると思い出したほどで、驚くほど様変わりしていました。以前来た時は乾物屋が2~3軒並んであったくらいだったと記憶しています。う~ん凄い。
施設内は広く、買い物もしやすくなかなか良い雰囲気。お洒落空間になっています。お土産物もたくさん売っていましたが、仙崎は蒲鉾が有名な特産物なのでお土産には鉄板ですね。近くまで来た時には必ず立ち寄る蒲鉾屋があるのですが、この日は時間が遅すぎて断念。野菜やハチミツなどを購入しました。
昔の雰囲気も少し残していて夕暮れ時にはノスタルジックな気分に浸っちゃいます。帰りは足を延ばし過ぎたので長旅になりましたが、安全運転で帰りました。色々と楽しんだ充実した一日になりました。
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