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CTEKバッテリーチャージャーを試す

更新日:2023年1月12日



我が家にあるHONDA S2000は前回車検を通して2~3回近所を流した程度で放置状態になっています。気が付けば車検も切れ、不動車となって4年半が経過しています。普段、バッテリー切れにならないようプラグは外していますが、久しぶりにエンジンをかけてみようとしたところ流石に無理でした。

車検を受けた時に新しいバッテリーを積んで以来、プラグは外していましたが充電もせずそのままだったので、当たり前と言えば当たり前。新しいバッテリーを購入するか、普段乗っている車に繋いで充電するか考えていましたが、今後のことも考えてバッテリーチャージャーを購入する事にしました。


いざバッテリーチャージャーを探し始めるとメーカーも様々で、価格も3千円程度の物から数万円と高価なものまでピンキリです。ザっと仕様などを斜め読みしただけですが、機能的にはどれも似たような事が書かれていました。性能や機能には細かな違いがあるようですが、正直よく分かりません。そんな数あるバッテリーチャージャー中でお値段高めのCTEK MXS5.0に決めたのは結局、信頼性でした。


大切な車に繋ぐものだし、場合によっては繋ぎっぱなしになるので信頼性は大事。CTEKは海外のプレミアムなメーカーや高級スポーツカーメーカーも採用しているバッテリーチャージャー、安心感が違います。その分、価格も高めなのは納得です。ただ、価格に見合う性能を発揮してくれるかは実際使ってみないと納得できません。何といっても一番安い商品との価格差は10倍近いですから。

CTEK MXS5.0とアタッチメントはワンタッチコネクターで接続します。アタッチメントは2種類。ワニグチクリップかアイレットが選べます。使用頻度の少ない車両にはアイレットタイプがお勧めです。アイレットで固定しておけばワンタッチコネクタで脱着も簡単、埃の侵入を防ぐゴムキャップ付きで安心です。

簡単な取扱説明書も同梱されていました。取り付け方法や各ステップの詳細、仕様などが解説されています。日本仕様の正規品なので当然日本語表記です。

ナイロン製の収納袋も付いていました。凄くシンプルな接続順のイラスト付きです。

今回はCTEK MXS5.0を落として傷付けたり、ぶつけて大切な車に傷付けたりしないよう、カバーも購入しました。ゴム製なので滑り止めの役割も果たしてくれます。作業中、ボディの上に置いた際、滑り落ちてボディに擦り傷ができたりということも防止できます。

カバーは取り付けた際に本体にピッタリサイズなので、装着はチョット手こずりました。見た目は頼りない感じですが、熱対策やスイッチ類の操作・視認性を考えるとカバーで覆ってしまうよりこの方が効率的だと思います。


最後のケーブル根元をカバーの穴に通す際に、カバーを引っ張って通すのですが、カバーが千切れそうでチョットビビりました。何とか装着完了。安心感も増しましたが、黒一色になってこれはこれで格好良く気に入っています。

充電を始める前にバッテリーの状態をサーキットテスターで確認します。メモリを直流「DC」または「V-」エリアの20に合わせ、赤いテスターの針を「+」に黒いテスターの針を「-」に当てます。バッテリーの電圧が正常ならば数値が12V以上を表示し、12V以下ならバッテリーが弱っている証拠、充電が必要です。

結果は10.9Vでした。当然ですが、かなり弱っています。早速、実際に充電してどこまで回復するか試してみましょう。

使い方は簡単ですが、手順を間違えないよう注意しましょう。CTEK MXS5.0本体とアタッチメントをワンタッチコネクタで接続します。次にCTEK MXS5.0 の赤いコネクションクリップをバッテリーの【+】に繋ぎ、黒いコネクションクリップをボディアース【-】に繋ぎます。

CTEK MXS5.0の電源コードをコンセントに繋ぎます。接続が正しければ電源ランプが点灯し、間違っていればエラーランプが点灯します。万が一、逆接続してしまってもショート防止の回路が作動してバッテリーとMSX5.0を破損から守ってくれます。

次にモードボタンを押して充電のモードを選びます。モードはバイク、車、寒冷地、リコンデションの4モード。モードを選ぶと2秒ほどで充電を開始します。今回は初めから車のモードが点灯しましたが、次回からは前回選んだモードを自動的に開始してくれます。

充電プロセスは8ステップあり、【ステップ1】ディサルフェーション、過放電状態のバッテリーに電流・電圧パルスを送り、鉛極板に付いたサルフェーションを分解、バッテリーの容量を回復させます。【ステップ2】ソフトスタート、バッテリーが充電できるかテストします。【ステップ3】バルクチャージ、最大電流でバッテリーに負荷をかけずに80%程度まで急速充電します。【ステップ4】吸収・浸透充電、規定電圧を保ちながらゆっくりと充電します。【ステップ5】分析、バッテリーが充電を保持できるかテストします。【ステップ6】リコンディション、バッテリーの充電能力を回復します。【ステップ7】フロート、規定電圧を保ちバッテリーの電圧を保持します。【ステップ8】パルスメンテナンス、バッテリーの電圧が12.7Vまで下がると14.4Vになるまで充電を行います。


電気を流すだけと思いきや、意外と細かく制御されています。正し、普段注目するランプは2カ所。ステップ4のランプが点灯すればエンジン始動が可能な状態、ステップ7のランプが点灯すればバッテリーは満充電状態となります。今回は満充電状態を目指して充電してみます。長期放置していたバッテリーがどこまで回復するか試してみます。


ステップ3のバルクチャージまでは数秒でしたが、ステップ3バルクチャージからステップ4吸収・浸透充電までは4時間ほど時間を要しました。ステップ4の吸収・浸透充電からステップ5の分析までは約9時間かかりました。各ステップ移行時間はバッテリーの状態により変わります。


ステップ7のランプが点灯し、充電が終わったらCTEK MXS5.0の電源コードをコンセントから抜きます。コネクションクリップは黒【-】から外し、次に赤【+】を外します。

再度サーキットテスターでバッテリーの電圧を確認します。結果は12.8Vでバッテリーは見事回復したように見えました。ですが、数回サーキットテスターを当てたところ、みるみる電圧が下がっていきます。数分で11.55Vまで下がってしまいました。イグニッションをアクセサリーONの状態にすると電圧は一気に6V付近にまで下がり、室内灯がやっと点くような状態になりました。


やはり4年を超える長期間放置したバッテリーは最強のCTEKバッテリーチャージャーといえど復活は無理でした。一旦はサーキットテスターが12.8Vを示したので、CTEKの充電プロセスは優秀なのかもしれません。

※リコンディションモード選択せずにテストしてしまいました。 取扱説明書には「ステップ 6 リコンデイション リコンディションモード を選択すると、リコンディションのステップが充電プロセスに追加されます」と書かれており、通常モードではステップ6のリコンディションは働かないようです。

結局、放置バッテリーの復活は諦めて新しいバッテリーを購入しました。近所のカー用品店でセール中だったPanasonicのcaos N-60B19L/C7 です。Panasonic製カーバッテリーのフラグシップモデルということで通常価格は結構なお値段します。もちろん、安心と信頼の日本製。しばらく乗る予定もないので安い商品にしようと決めていましたが、会員特別価格という魅力にアッサリ負けました。

メンテナンスフリーバッテリーということで購入しましたが、どうやら減液抑制性能が高く、液が減りにくいだけでバッテリー液補充は必要なようです。液の補充・交換時期を知らせてくれるインジケーター付きなのは有難いです。Panasonicのcaosシリーズは1万円前後と安くはないのですが、ブログやレビューでも評価の高い商品のようです。オプションでカーバッテリー寿命判定ユニットLifeWINKというのも販売されているようです。

ネットなら半額程度の激安もありましたが、今回は無料で廃バッテリーを引き取ってもらえるので店頭購入しました。廃バッテリーの廃棄処理は素人では無理そうです。HONDA純正では38B19Lでしたが、今回は60B19Lなのでかなりの容量アップ。重量も増していると思いますが、早さを追及するタイプではないので気にしません。

CTEK MSX5.0はバッテリーを車両に接続したまま充電することもできます。S2000はしばらく動かす予定もないので、バッテリーにワンタッチコネクターをアイレットで接続しておきます。ワンタッチコネクターを使えば再度CTEK MXS5.0を繋ぐときも簡単だし、繋ぎっぱなしにしておく時でも安心です。バッテリー残量が分かるインジケーター付きのケーブルもオプションで用意されています。

ワンタッチコネクタは延長コードも販売されているので、アイレットで固定したコードに延長コードを繋いでボンネットの隙間からコードを出せばボンネットを閉めておくこともできます。延長コードを使えばCTEK MXS5.0を見えない場所に隠したりフックに掛けたりできるので便利です。私は防塵防滴・熱対策としてボンネットのストライカーに下げたSカンにCTEK MXS5.0のコードを引っ掛けて宙に浮かせた状態で充電しています。

これでしばらくはバッテリーの問題も解決です。


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