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レ・ミゼラブル|ヴィクトル・ユゴー


レ・ミゼラブルは大好な物語で、いろいろと見たり読んだりしています。この作品は気になりつつも見ていなかった作品の一つで、パッケージをチラチラ見ては次見ようと思っていました。

当時からキャストを見てはイメージと違うなぁと感じていて、しかもミュージカル仕立て。これも見るのを先延ばしにしていた要因ですね。屈強で大柄なイメージのバルジャンにヒュー・ジャックマンというのもイメージが湧かない。しつこく蛇のようなイメージのジャベールにラッセル・クロウというのも何か違う気がします。ましてやこのキャストでミュージカル・・・。歌唱力の云々は私は分からないので何とも言えませんが、少なくとも物語の内容が全く頭に入ってきませんでした。話の盛り上がりや気分の高揚で歌いだすスタイルではなく、初めから終わりまで常に歌って進行していくスタイルなのもその原因だと思います。

レ・ミゼラブル|les miserables|ヴィクトル・ユーゴー|ミュージカル|映画|古典

ストーリーも流石に原作になぞらえると長くなりすぎるからでしょうが、途中途中がザックリ飛ばされていて原作を読んだことがあったり、物語を理解している人でないと置いて行かれます。バルジャンとコゼットの逃亡生活や革命に至るまでの話、テナルディエが宿屋ではなく盗人になったプロセスなどがすっ飛ばされていて、初見では前半、中盤、後半の話のつながりに戸惑う人もいると思います。バルジャンがいきなり社長で市長?や宿屋で青い帽子をかぶって笑っていた少女がエポニーヌってわかり辛いし、ガブローシュって何だったの?とかになりかねないですね。

全体の感想は、映画版ではミュージカルではなく、しっかりとしたセリフでじっくり見せて欲しかった。もう少しエピソードを盛り込んで分かりやすいものにして欲しかった。芝居は流石に凄くて見ごたえがありましたし、バルジャンの労役の様相は凄味さえありました。ファンティーヌのお話の部分はかなり力が入っているのが分かります。劇場のミュージカルを意識したのか、全編にわたって口パクにアテレコで歌をあてる手法ではなく、演技と一緒に歌も撮っていく手法がとられていて作品に対しての拘りが伝わってきます。

最後に、この作品を見る時は、しっかりと物語を読み込んで見たほうがより楽しめると思います。

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