士郎正宗原作「攻殻機動隊」を豪華キャスト共演でハリウッド映画化!
人と機械の境界線が消えゆく近未来。悲惨な事故から命を救われた女性捜査官・少佐は、脳以外全身サイボーグとなり、完璧な戦士として生まれ変わった。彼女はエリート捜査組織・公安9課を率いて、世界を脅かす謎のサイバーテロ集団に立ち向かっていく。
スカーレット・ヨハンソンが主演を務めたSFアクション大作。ハリウッドならではの設定改変を加え、原作やアニメでは語られていない主人公の過去が明らかになる。
荒巻役をビートたけしが演じたほか、実写版オリジナルキャラクターとして桃井かおりが出演。
GHOST IN THE SHELL|ハリウッド実写版
Review
世界中で熱狂的なファンを持つゴーストインザシェルの実写版。アニメ劇場版はその後制作された映画や監督たちに大きな影響を与えている。実写版の期待と不安は否が応でも大きなものでシナリオは勿論、出演者でも物議をかもした作品で評価も様々です。
本編を見た印象は、SF作品としてはなかなか面白かったと思います。原作というか、アニメのゴーストインザシェルのイメージを崩さないように、コアなファンも納得させ、実写版なりのゴーストインザシェルを作ろうとした努力が感じられます。かなり関連の作品などを勉強したんじゃないでしょうか。過去の作品の要素をつじつまが合うようにてんこ盛りに混ぜ込んだ印象のシナリオだった。
ベースは劇場版アニメのゴーストインザシェルですが随所にイノセンスやテレビ作品スタンドアローンコンプレックスの要素が散りばめられていてコアなファンはニヤニヤできたと思います。アニメ版のゴーストインザシェルのオープニングや光学迷彩でのバトルシーン、潜水シーン、多脚式戦車など、おおー再現されてる!とチョット嬉しかったりします。セカンドギグのクゼやイノセンスに出てきたバセットハウンドに芸者ロボ。アバロンが出たときにはここまでやったかとニヤニヤ。音楽もテーマ曲である「謡」が流れるとキター!って感じで気分が盛り上がりました。
でも、キャストにどうかなぁと思いところが多かった。9課に知らない隊員いるし、バトー以外ほぼ出番なし。攻殻機動隊にするためにキャストされただけの役っぽくて何だかなぁ。そのバトーもレンジャーの設定じゃなく、爆発によって目を義体化したことになっていたり、荒巻がアウトレイジだったり、少佐の素性が・・・必要のない脚色だったなぁ。そしてやっぱり荒巻のキャスティング失敗だったと思うなぁ。セリフが聞き取れないし暴力的で、切れ者の荒巻のイメージとは違うキャラになっていた。
私は士郎正宗の原作マンガは勿論、劇場版、TV版まで見てしまっていると思うところは沢山あるわけで、私みたいな人より攻殻機動隊を知らない人が新作のSF映画として見ると楽しめる作品なんではないでしょうか。